人気ブログランキング | 話題のタグを見る

釣りと読書(主にミステリ)と映画のあれこれ


by xf5u

『十津川警部 捜査行 愛と幻影の谷川特急』

『十津川警部 捜査行 愛と幻影の谷川特急』_d0077607_10363981.jpg

『十津川警部 捜査行 愛と幻影の谷川特急』_d0077607_10363922.jpg

 09:57、『十津川警部 捜査行 愛と幻影の谷川特急』(西村京太郎・著)を読み終えた《相性C》。訳あって、超久しぶりに読んだ西村京太郎だが、ここまでリアリティがないと、ミステリィじゃなく、コメディに分類されるのではないか……とまで、思ってしまう。『終着駅殺人事件』はじめ、初期の西村作品には良いものも多かったし、『名探偵が多すぎる』みたいなトラベル・ミステリー以外の作品にも、見るべきものはたくさんあったのに……まことに、残念。それにしても、短篇作品の二次使用、三次使用は当たり前なのかもしれないけれど、「寄せ集めてタイトル決めて、ハイ、新刊」みたいなことは、不誠実だと思う。巻末に、ノベルズ版の発行年月は記されているが、初出が明示されていないのは、卑怯だ。作中、「JR」ではなく「国鉄」だったり、『ダイ・ハード2』『インディ・ジョーンズ3』が公開したばかりだったり、時代は知れるけれど……。
 あと、かなりひっかかるのが、290ページの「身軽くなって」という表現だ。「軽い」は形容詞だが、「身軽だ」は形容動詞だから、「身軽になって」ならわかるが、「身軽くなって」という活用は、ありえないだろう。「身が軽くなって」なら、まだわかるが、不自然だ。文章中から、古い作品の二次使用だとわかるから、単なる誤植か、凡ミスだと思うが、これが最近の作であったなら、「口述でおおまかに語る大作家と、それを補う若い弟子」の構造まで疑っただろう。なにしろ現代では、形容動詞の「ク活用化」が、妙な広がりを見せていると思うから。
 朝から納豆、トマト、梅干しなんてものを出すような病院からは、一刻も早く脱出したい……。
 今朝の『めざましテレビ』の「きょうのわんこ」には、パピヨンが出ていた。……帰りたい。
 ……で、主治医の回診で、思いきり交渉した。けっこう長時間、論議はしたが、「実は、命に関わる」的なことを言われてしまえば、なかなか次の矢がない。しかし、こちらの事情は精一杯伝えたし、私の職務上の医学的課題をあえて持ち出した作戦は、ある程度、成功した。
by xf5u | 2010-05-04 10:36 | Comments(0)