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釣りと読書(主にミステリ)と映画のあれこれ


by xf5u

『溺れる人魚』

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 01:35、『溺れる人魚』(島田荘司・著)を読み終えた《相性B+》。御大・島田荘司大先生は、いつのまにか、「病気モノ」の巨匠になってしまわれた……と思った表題作から始まり、4篇中3篇までが、「人魚」にまつわる話なのが、おもしろい。
 『溺れる人魚』は、トリックとしてはたいしたことないが、重いテーマをしっかり読ませる筆致はさすがだと思う。
 『人魚兵器』は、マッド・サイエンティストもの(?)という感じだが、コペンハーゲンの人魚像が悪戯される理由を示すあたりが、本格ミステリィの醍醐味たっぷりだ。
 『耳の光る児』では、モンゴルとロシアの関係について学ぶことができた。歴史とバイオ、文系知識と理系知識が揃わないと解かれない謎に、我らがキヨシが見事な解を与えてくれる。
 『海と毒薬』は、タイトルだけを見れば、「なぜ、遠藤周作?」と思ってしまうが、『異邦の騎士』を回顧させつつ、それをきっかけとする新たなエピソードを編んだという変化球だった。しかし、海や魚を愛する私としては、「毒薬」の処理がたいへん心配だ。
 さて、今朝は、ずいぶん暖かい。今週は、かなり春めいた陽気になるようだ。家の庭には、鳴いてはいないが、鶯らしき姿もあった。ゆうべ飲んだ栄養ドリンクのおかげもあってか、体調も戻ったし、花粉にも、さほど反応していない。ナイアスにせがまれ、公園に来た。ミニチュア・ダックスの飼い主が餌を置いていったので、猫たちが集まってきた。黒いのは……、先日名付けたアーレン・ブラフォードか?
by xf5u | 2011-02-20 10:05 | Comments(0)