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釣りと読書(主にミステリ)と映画のあれこれ


by xf5u

中也の毒にあてられて

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 いや、多分、頭痛のせいで、すっかり書き忘れていたのだが、日曜に一気読みした、『テルミー きみがやろうとしている事は』(滝川廉治・著)に、中原中也の詩が引用されていて、すごく感動した。中也の『月夜の浜辺』はポピュラーすぎるほどポピュラーだが、『また来ん春……』が挿入されたことで、この作品の厚みは、ずいぶんかわったと思う。私自身、あまりにもかなしい『また来ん春……』のことを、少し忘れかけていた。でも、あらためて読んで、短いながら、一冊の小説以上に胸をしめつける「七・五調」の文語定型詩のパワァに、感涙した。やはり、『テルミー きみがやろうとしている事は』は、《相性B》ではなく、《相性B+》にアップすべきかもしれない。異例だが、訂正したい。
 そして今、まだ、首とか頭が、ちょっと痛い。……どうしたもんだろ。
 そしてそして今、隣に座るナイアスはかわいい。もしも……もしももしも、こいつが去ったら、私にとって、春が来ようと夏が来ようと、どうでもよくなるに違いない。中也に言わせると、「愛するものが死んだ時には、自殺しなけあなりません」だ。
by xf5u | 2010-07-26 23:34 | Comments(0)