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釣りと読書(主にミステリ)と映画のあれこれ


by xf5u

『奇面館の殺人(上)』

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13:18、『奇面館の殺人(上)』(綾辻行人・著)を読み終えた《相性B》。
まだ上巻の段階では作品を論じにくいが、気になったことをいくつか。
事件が起きるまでが長い。雰囲気を高め、状況を説明する必要上しかたがないのだろうが、冗長に感じてしまう。
まどろっこしく感じられる部分が多い。つまり、死体の状況がアレで、その他の人物の状況がソレであれば、当然疑われるべきはナニなのだから、そういう指摘が上巻ラストというのは、いかにも引っ張りすぎ。眠気なんかも然り。ただ、主人公の正体を含め、そのあたりのネタばらしを下巻まで残さないのは、さすがだと言える。これで下巻を、気持ちよく開くことができる。
雪を含めた偶然の要素は、下巻でスッキリするのかどうか、疑問。「雪が降らなければ、犯人は犯行を先延ばしにしただろう」みたいなことにならなければよいが。
そして私は、ある登場人物を怪しく思っている。描写が不自然に感じるからだ。その人物が犯人でなくばよいが。せっかくの二分冊長篇なのだから、アッと驚かせてほしい。
by xf5u | 2015-04-26 13:19 | Comments(0)